Matt Field
Associate Editor
Bulletin of the Atomic Scientists

2020年3月30日

https://thebulletin.org/2020/03/experts-know-the-new-coronavirus-is-not-a-bioweapon-they-disagree-on-whether-it-could-have-leaked-from-a-research-lab/

新型コロナウイルスに関して多くのことが未確定なままだ。今後どのような治療法がCOVID-19に対し有効であると証明されるのであろうか。新型コロナウイルスワクチンの準備が整うのはいつのことだろうか。アウトブレイクを収束に向かわせるためにはどのような水準のソーシャルディスタンスが求められるのか、そしてどのくらいの期間続けなければならないのだろうか。アウトブレイクはこれから何度も来るのか。これら命にかかわる真剣な問いすべてにはよりレトロスペクティブであるが、なお重要なものが隠されている。COVID-19を引き起こすウイルス、SARS-CoV-2はそもそもどこからやって来たのか。人の手が加えられた製品ではないという考えで専門家の見方は一致をみているようである。新型コロナウイルスがコウモリによって運ばれ、最終的にヒトへ伝播したという仮説に多くの研究は着目している。過去に起きたことがあるように、研究所での研究中に誤ってウイルスが外部に漏れてしまったのではないかと考える専門家もいる。

2000年代初頭以来、研究所の安全管理について発信し続けているバイオセキュリティの専門家、ラトガース大学ワクスマン微生物学研究所のRichard Ebright教授は、新型コロナウイルスが人によって意図的に手を加えられたものではないというNature Medicineの寄稿者たちの論点に、これに対する評価は高いとして同意している。

Ebright教授はコウモリ由来のコロナウイルス類の研究を行っていたことで知られる武漢にある2つの研究所のどちらか 一方から誤って外部へ漏れたことにより、COVID-19によるパンデミックが引き起こされた可能性があると考えている。

過去にアウトブレイクを引き起こした致命的なウイルスであるSARS-CoVとMERS-CoV以外のコロナウイルスはBSL-2として知られる、適度なバイオセーフティレベルで運営される研究所で研究されていた、とEbright教授は述べる。そして、新型コロナウイルスが初めて発生した中国・武漢及びその周辺に存在する研究所でコウモリ由来のコロナウイルスが研究されていた、と彼は続ける。「結果的に、武漢市(疾病管理センター)と武漢ウイルス研究所のコウモリ由来のコロナウイルスは、研究所関係者にただ最低限の感染保護を提供するBSL-2で、採取・研究されていた」とEbright教授は語る。

研究所の安全管理は中国の課題であった。「中国疾病預防控制中心の研究所での安全管理違反が2004年に北京でのSARSが疑われる4例 (1例、死亡 )を引き起こしたと考えられている。同様の事故が2019年12月、蘭州獣医研究所の65人の研究所関係者のブルセラ症感染を引き起こした」とHuangは綴った。「2020年1月、著名な中国人科学者である李寧が、地元の市場に実験用の動物を販売した容疑で、懲役12年の判決を言い渡された。」

原題: Experts know the new coronavirus is not a bioweapon. They disagree on whether it could have leaked from a research lab

※本稿は英語原文からの翻訳であり、弊社は本稿の利用から生じた損害に対して一切の責任を負いません。